先日、「習慣的な昼寝は脳容積増大につながる」という研究結果が発表されました。
この研究はウルグアイの共和国大学やマサチューセッツ総合病院、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究者によるもので、論文は学術誌「Sleep Health」に掲載されています。
Regular napping linked to larger brain volume
研究チームは「習慣的な昼寝」につながると考えられるDNAの断片を調査。遺伝的に昼寝するようプログラムされた人と、そういった遺伝的変異のない人の、脳の健康状態や認知能力を比較しました。
その結果、昼寝を習慣化している人は、脳の総容量が大きかったことが判明しました。そうではない人との脳容量の平均差は、2.6歳~5.6歳の老化に相当すると推定されています。
しかし、脳の健康と認知能力に関係する尺度のうち、海馬容積や反応時間、視覚処理では、大きな差はなかったと報告しています。
昼寝とは、昼間に寝ることを指します。習慣的昼寝の重要性は、メンタルヘルスやストレス低減につながっていることが分かっています。最近では一部の企業で勤務中の社員が昼寝できる環境を準備して推奨しているケースもあります。
とは言え、昼寝をすることに何らかの抵抗を感じている方もいるかもしれません。しかし、この研究結果を見ると、習慣的な昼寝には多くのメリットがあることがわかります。
そこで、今回の記事では、シニア習慣的な昼寝について、その効果や生理学的効果、また最適な時間帯やコツなどをご紹介します。
シニア習慣的な昼寝の効果
シニアでも習慣的な昼寝は脳容積増大につながるとされています。しかも、その効果は複数あるようです。
最初に、健康的な脳の増大について考えてみましょう。脳のボリュームが大きくなることで、認知症やアルツハイマー病のリスクが低下するといわれています。
その他にも、シニア習慣的な昼寝をすることで、記憶力が増強されるほか、ストレスが低減されることがわかっています。このような効果があるため、医師も習慣的な昼寝を勧めているそうです。
しかしながら、昼寝は長時間すると逆効果になることもあるため注意が必要です。ですので、適度な時間で、日中、瞑想のような感覚で昼寝をすることが大切です。
シニア習慣的な昼寝は、身体にも良い影響を与えることがわかっています。次の項目では、それについて詳しく見ていきたいと思います。
シニア習慣的な昼寝と健康
シニアの皆さま昼寝はやってますか?私は仕事をしているので、昼寝はできませんが、事務所で家内が作ったお弁当を食べてしばらくすると眠気が差します。昼寝できる環境があれば大歓迎です。
習慣的な昼寝効果は様々あるようです。
例えば、心臓病の予防に効果的です。昼寝をする人たちは、しない人たちに比べて心臓病の発症率が低いという研究結果も出ています。
また、予防医学では昼寝がストレス低減にも役立つとされており、メンタルヘルスにも良い影響を与えるようです。
ただし、昼寝をする時間帯や頻度は非常に重要です。
例えば、正午から午後3時頃に寝るのが最適で、夕方は避けた方がいいです。
また、昼寝をする前に食事や軽いエクササイズをすると、気持ちよく寝ることができます。
健康的な老後を送るためにも、時間が許すシニアの方は今すぐ寝る習慣を身につけるべきです。
習慣的昼寝の生理学的効果
継続的な昼寝には、健康に対する生理学的な効果があります。
昼寝中、体温が下がり、体のリズムを整えます。これにより、熟睡しやすくなり、ストレスホルモンも低下します。過度なストレスは、健康に良くないため、昼寝は重要です。
健康な睡眠を促進するために、昼寝をすることがお勧めです。また、昼寝から覚めた後は、リラックスした状態を維持することで、夜の眠りを促進することができます。
ただし、注意しなければならないことは、昼間に長時間寝過ぎないことです。これは、夜の眠りを妨げる可能性があります。したがって、昼寝は30分から1時間ほどが良いとのことです。
シニア習慣的な昼寝の最適な時間帯
シニアの方々が昼寝をする時間帯はとても重要です。
正午から午後3時が最適な時間帯とされています。
夕方は避けるべきで、夕食後に昼寝をしてしまう場合、夜の睡眠リズムが乱れる恐れがあります。
健康のためにも、ちょっとした時間を作って昼寝をすることをオススメします。それができない場合は、少し早めに寝るなどの工夫が必要かもしれません。
習慣的昼寝をとるためのコツ
シニア習慣的な昼寝は、健康に良いことがわかりましたが、習慣的な昼寝を身につけるにはどうすれば良いでしょうか?
昼寝が安らかな場所を作ることが大切で、居心地のいい場所があれば、昼寝をするのも気持ちいいはずです。
また、食事やエクササイズにも気を付けることが必要だ。バランスのとれた食事を心がけ、適度な運動を行えば適度に疲れて昼寝の効果も上がります。
まとめ
シニアが昼寝をする習慣は脳容積増大につながるという研究結果があります。
習慣的な昼寝は、健康的な脳の増大やアルツハイマーの予防、ストレス低減、心臓病予防、予防医学における昼寝の効果、メンタルヘルスに与える影響などにつながることが分かっています。
昼寝の最適な時間帯は正午から午後3時までで、夕方は避けるべきです。
昼寝をとるためには安らかな場所を作ることや食事やエクササイズに気を付けることも大切です。
今回は、シニア習慣的な昼寝の効果と取り入れ方についてのまとめました。