私はもうすぐ65歳になるシニアです。
50代の頃に比べると確実に体力が落ちたことを実感しています。
加齢とともに、食べ物をスムーズに飲み込む力も低下します。
飲み込み力を維持するための「喉の運動」、筋トレをご紹介します。
「喉の筋トレ?」
「誤嚥(ごえん)」という言葉を聞いたことがあると思います。
誤嚥は食べ物や飲み物、唾液を飲み込んだときに誤って肺に入ることです。
高齢になると、この原因で誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。
食べ物を飲み込む時に使う喉の筋肉が衰えると、誤嚥を引き起こすリスクが高くなります。
そこで、「飲み込み力」のトレーニングのご紹介です。
シニアの飲み込み力の鍛え方は?食べ物をスムーズに通すのど筋トレとは
注意したい誤嚥性の肺炎とは
私が「飲み込み力」のトレーニングを始めたきっかけは、恩師が誤嚥性肺炎で亡くなったからです。
恩師は、軽い脳梗塞で入院した後、誤嚥性の肺炎を起こして1週間で突然亡くなってしいました。
84歳の高齢者でありながら、普段から毎日体を鍛え筋肉もしっかり付いていました。
時々、上腕二頭筋を膨らませて、筋肉の大きさと硬さを自慢していました。
まさに健康寿命を謳歌しているような方でした。
その元気な方が、肺炎を起こした後、2日で意識がなくなり亡くなってしまいました。
食べ物を誤嚥したり、吐しゃ物が肺に入ると、細菌やウイルスも一緒に肺に侵入するため誤嚥性の肺炎を起こし、生命にかかわることは広く知られています。
恩師の担当医の話によると、高齢になると免疫力が低下して寝ていても唾液を誤嚥して肺炎を引き起こす人もいるそうです。
加齢とともに体全体の筋力が衰えて弱くなり、喉にある物を飲み込む筋肉も同様に衰えます。
高齢になると、どうしても食べ物を飲み込みにくくなるのはそのためです。
日頃から、足や腕、お腹など体の太い筋肉を鍛えるとともに、食べ物を飲み込むための筋肉も鍛えておくことが重要です。
60歳を過ぎたら、毎日「飲み込み力」のトレーニングをして鍛えましょう。
肺炎が死因の3位に
すこし調べてみましたが、肺炎で亡くなる方が多いことに驚きました。
平成29年版の厚生労働省の人口動態統計で日本人の死因で「肺炎」が「脳血管疾患」を抜いて3位になっているのです。
1位、悪性新生物
2位、心疾患
3位、肺炎
私が毎日行っている「飲み込む力」を維持するトレーニングをご紹介します。
唾液を飲み込むトレーニング
飲み込む機能をチェックする「反復唾液嚥下テスト」があります。
このテストは30秒間で3回以上唾液を飲み込めれば「飲み込む機能」に問題なしと判定されます。
一度、是非トライしてみてほしいのです。
飲み込めそうで、なかなか飲み込めません。
毎日繰り返していれば確実に回数が増えます。
私は毎日トレーニングをして、今では10回以上できるようになりました。
私は、最初5回を目安に練習しました。
体験的に言えることは、回を重ねれば飲み込める回数が確実に増えてきます。
毎日、繰り返せば、「飲み込み力の低下を予防」することができると感じています。
唾液の飲み込みを止めるトレーニング
「飲み込み力」を鍛えるもう一つのトレーニングです。
人差し指の腹で喉仏の位置を確認し軽く触れてください。
1.唾液を飲込んだ瞬間に喉仏が一番上に上がった所で止める。(この時は、息が止まって呼吸ができないので高齢の方は無理をしないこと)
2.舌が前歯の内側と口腔の上にピッタリと密着している。
3.この状態で3~5秒程度キープする。
以上のトレーニングを1~3を1日に5回繰り返す。
特に高齢の方は無理しないでください。
唾液を多く分泌させるには
加齢とともに唾液の分泌が少なくなって、食べ物を飲み込みにくくなります。
そこで、唾液の分泌を促進させる方法があります。
口の中が乾燥すると病気にもかかりやすくなるので、唾液腺を刺激して唾液の分泌を促進しましょう。
写真のように、顔には複数の唾液腺があります。
この部分を円を描くように軽くマッサージ、刺激することで唾液が分泌されます。
「耳下腺」と「顎下腺」からの唾液の分泌が全体の7~8割といわれています。
この2部位を中心に刺激することで、より多くの唾液の分泌を促すことができます。
「唾液飲み込みトレーニング」をする時も、唾液の分泌が少ない場合は、この唾液腺を刺激することでスムーズにできます。
また、レモンや梅干しなどの酸っぱい食べ物を想像したり実際に食べて唾液の分泌を促進しても良いと思います。
シニアの飲み込み力の鍛え方は? まとめ
60歳を過ぎたら体の事を中心に考えて活動しましょう。
私は、いつも無理をした後にしっぺい返しに見舞われ後悔しています。
運動と栄養、休養の三本柱を大切にし、体力を維持するために日々の運動を継続することを目標にしています。
そして、高齢者はしっかり食べ物を咀嚼し飲み下せるのどの筋力も必要です。
毎日、「飲み込み力」を維持するトレーニングを行いましょう。
「のどの筋トレ」は、どこでもいつでもできます。
私は、電車内や食事の後などにもやつています。
シニアの皆様、「飲み込み力」のトレーニングを始めましょう。