今年の夏も、暑い毎日です。
暑くてノーネクタイにボタンダウンシャツです。
なかなか上着を着るチャンスがなくてポケットチーフの出番もありません。
少し気温が下がったらジャケット、でもノーネクタイだと、ちょっと寂しい、そんな時にポケットチーフの出番です。
誕生日に妻がプレゼントしてくれたポケットチーフ。
先日、予行練習として自宅でジャケットにポケットチーフを挿して楽しみました。
なんだか、水着を買ってもらって、海水浴が待ち遠しく、家で試着して喜んでいる子どものような64歳の僕です。
さて、ポケットチーフは、小さいながら、ポケットに挿すと、メリハリがついて華やかです。
かなり、自己主張ができるアイテムかな、と思います。
自分で挿すときは、ハンガーにかけてポケットに挿せばスムーズです。
ポケットチーフの代表的なスタイルとその挿し方をご紹介します。
シニアもオシャレにポケットチーフはいかが?
ポケットチーフのスタイルと折り方
ポケットチーフの折り方には、たくさんの種類があるようですが、今回は代表的な4種類をご紹介したいと思います。
「パフド又はパフ」
パフドは、パフと呼ばれることもあるようです。
多分英字表記だと、「puffed」、「puff」でしょうか。
空気や蒸気などが、ふっと吹き出るという意味があるようですので、ピッタリですね。
ポケットチーフの中央部分をふわっとのぞかせるスタイルです。
ふわぁとした綿菓子のような柔らかいスタイルになります。
カジュアルなジャケットにも相性が良く、遊び心を演出したい時に気軽に挿してみましょう。
Gジャンにもこのスタイルは合いそうです。
バンダナを挿してもいいかなと思います。
素材は、柔らかいシルクが向いています。
「パフド、パフ」の折り方
テーブルにポケットチーフを広げてください。
中央を軽くつまんで、引き上げます。
下になる部分を左手で束ねるようにつかんでください。
下部を折って高さを調整します。
ふわっとした感じを維持しましょう。
ふっくらとなるように持って、ポケットに挿しましょう。雲のイメージです。
「puffed」「puff」には、空気や蒸気などが、ふっと吹き出るという意味があるようですので、雰囲気はピッタリですね。
「クラッシュ」
クラッシュは、チーフの角を利用してギザギザの形状をポケットから出すスタイルで、ワイルドとエレガントな雰囲気を演出してくれます。
パーティーなどのお祝いの席にふさわしい挿し方です。
カジュアルのジャケットでも気軽に合わせることができます。
素材は、柔らかいシルクが向いています。パフドの逆で、ポケットから角をぞかせますスタイルです。
「クラッシュ」の折り方
ポケットチーフの中央を人差し指と親指でつまみ上げます。
左手で束ねてしぼります。
長さを調整するために、下になる部分を折り曲げます。
そのまま、ポケットに少し雑に突っ込んだら出来上がり。
スリーピークスのように整然としておらず、どこかワイルドな感じを受けます。
「TVフォールド、スクエア」
TVフォールドは、四角に折っていくので、折り方が簡単、ビジネスやパーティーなど、どんなシーンでも対応できる点が特徴です。
ポケットから1センチほどチーフをのぞかせた挿し方です。
挿し方を少し斜めにすると個性を表現できます。 リネンの素材が向いているようです。
「TVフォールド、スクエア」の折り方
まずは、テーブルにポケットチーフを広げましょう。シワがあるときは少し高めの温度でアイロンをかけましょう。
こりゃアイロン足らず、少し折り目がついていますが、気にせずこのままいきます。2回折ります。
更に両サイドから折って3分の1にします。
のぞかせたい面とは逆サイドを折って長さを調整します。
「スリーピークス」
スタイルは少しクラッシュに似ていますが、折り方はかなり異なります。
華やかな席に似合いの挿し方です。
パーティーや式典の主賓や上位席に着く人におすすめの挿し方といわれています。
結婚式で見られ格式を感じさせるスタイルです。
正礼装であるモーニングとよく合います。
素材は、リネンが向いています。
「スリーピークス」の折り方
テーブルにポケットチーフを広げます。
まず、三角に折ってください。
底辺の片方の角を反対の角の方に持っていき、少しずらして置きます。
更に、反対側の底辺を持ってきて、少しずらして置き、3つの山を作ります。
下の画像も参考に。
下部を折って高さ、横を折って幅を調整しましょう。
ワンポイント刺繍が出るように、こんな感じです。
結構、おしゃれで、いけてますね。
自画自賛です(*^^)v
スリーピークスは、3つのピーク(頂点)をつくることを指しています。
スリーピークスでは、いくつかのスタイルを楽しむことができます。
■The Cross over
チーフを三角に折って、直角の頂点を中央にし、底辺の2つの角を頂点を中心に交差させて置きます。
中央の山が少し大きく高くなり王冠やカブトのようなシルエットをつくることができます。
(最初の16種類の折り方の写真の一番下の列、左から3番目、カブトの様な形をしていますよね)
■中立て
3つの山が内に傾斜するように挿します。
■外立て
3つの山が外に傾斜するように挿します。
スリーピークスの他にも、山の数を変え、2つの頂点のツーピークス(ツインピークス)や4つの頂点のフォーピークスなどもあります。
自分なりの、ポケットチーフのスタイルを考えてみると夢が広がります。
以上、代表的な4種類の折り方をご紹介しました。
この4種類の折り方を覚えておくと便利です。
色々なシーンで使えると思います、また機会があったら、他の折り方もご紹介したいと思います。
ポケットチーフの素材
ポケットチーフの生地素材は、リネン(麻)かシルク(絹)が一般的です。
でも、カジュアルなジャケットに合わせる時は、あまり気にせず、綿やポリエステルなどの他の素材ても良いと思います。
おしゃれは、基本的に自由だと思いますので、自分の好きな素材で楽しみましょう。
ポケットチーフのおもしろい歴史
調べたところ「ポケットチーフ=ハンカチーフ」なのです。
早い話が、ハンカチーフを胸ポケットに入れるからポケットチーフと呼んでいるだけのことでした。
参考までに、ポケットチーフ(pocket chief) は、英語ではポケットスクエア(pocket square)と呼ばれているそうです。
更にポケットチーフの歴史なるものをひもときましたが、結構意外な生い立ちを知るに至りました。
今や、ポケットチーフは、スーツやジャケットの胸ポケットに挿すアイテムとして名をはせていますが、前述の通り元々の元祖、出身はハンカチーフです。
そうハンカチチーフといえば、幸爺の世代、「恋人よ~♪」で始まるあの太田裕美さんの名曲「木綿のハンカチーフ」をつい口ずさんでしまいます。
すいません、横道にそれやして。
ポケットチーフは、色々なスタイル、形状を演出して、男子のおしゃれに貢献してきたんです、小さな切れ端ながらすごい、尊敬する。
ハンカチーフの誕生とポケットチーフの誕生
ハンカチーフの起源は、その昔西洋の女性が頭にかぶる頭巾のことを「カチーフ」と呼んでいたそうです。
そして、カチーフを手に持って汗や涙を拭く用途に使われるようになってから、「ハンド・カチーフ」と呼ばれるようになったという説があります。
深い生い立ちに敬服します。
更に、ハンカチーフが胸ポケットに入れるおしゃれのアイテムとして、ポケットチーフに出世したのはなんと1920年代と言われていますから、まだ100年くらいの歴史しかないんですね。
人類の歴史からして、ポケットチーフの年齢は幸爺とさして変わらないけど、活躍度が過ごすぎる、やっぱ尊敬に値します。
ポケットチーフが生まれるまでは、スーツやジャケットなどの上着にはポケットは付いていなくて、胸はのっぺらぼーだったそうです。
胸にポケットが付いていたのは、コートだけで、なんと、そこには手袋を挿していたそうですよ。
幸爺のジャケットに挿してみたが、こんな感じでしょうか。
少しクラッシュに似てますね。コートに挿したら、なかなか粋かもしれません。
それじゃ、ハンカチチーフの先祖は?
ハンカチーフとおぼしき麻の切れ端が、エジプトの紀元前3000年頃の女王の墓の遺跡から発見されているそうです。
考古学者は、手や汗を拭いていたのではないかと推察しています。
足し算してみると、ハンカチチーフは、今から5000年前にすでに存在していたことになります。
なぜにハンカチの形状は正方形か
ハンカチーフの形状は、四角に決まっていますが、この形状はかのマリー・アントワネットの仕業らしいのです。
18世紀末のフランスのこと、ぜいの限りを尽くしたマリーアントワネットが、ルイ16世をそそのかし「国内のハンカチはすべて正方形に統一」という法律を定めさせたとか。
なぜに、マリー・アントワネットが文字通り四角四面の几帳面な性格だったからなのか?
それとも、当時、長方形や円形のハンカチーフが存在していたようですから、優美を競っていた背景から、ライバルの貴婦人達に差をつけたかったのでしょうか。
マリー・アントワネットは、私だけのためにデザインされたゴージャスなハンカチーフを独占したい気持ちがあったかもしれませんね。
そうだとしたら、ルイ16世も「なぬぅ!ハンカチーフの真四角化だってぇ、ん~~、そうか、そうか、なんのこれしき国政に影響するわけでもあるまいし、よしよしこの程度の法律を制定するくらい朝飯前じゃ、たやすい御用じゃ」(殿様風)とマリー・アントワネットのご機嫌をとったかもしれません。
真偽は定かではありませんが、王様が自分だったらと色々と想像すると楽しくなります。
洋の東西ほ問わず、王妃が歴史をつくったケースは少なくありません。
もしかしたら、「ハンカチーフ真四角の令」が国民の不満を招く一因となってフランス革命が巻き起こり、断頭台への道となったかもしれません。
まとめ
ポケットチーフの歴史や折り方についてご紹介しましたが、いかがでしたか。
今回、ポケットチーフについて色々調べましたが、ポケットチーフには「画竜点睛」という言葉がピッタリではないかと思いました。
上着にポケットチーフを挿すことで、全体を引き立たせてくれる、オシャレには欠かせないアイテムではないでしょうか。
お出かけ前、最後の仕上げに、ポケットチーフを挿し、さぁ、登り竜になったつもりで出発しましょう。
ご拝読ありがとうございました。
ポケットチーフが待ち遠しい幸爺でした。
おまけ、愛犬もおしゃれ
では。